■活動内容
病院へ入院されてこられる患者さんの75%以上が後期高齢者であるという現状の中、医療中心とはいえ、不慣れな環境や見知らぬ人との接触は、少なからず不安を与え、生活動作の変化は退院後の生活に大きく影響を与えます。
安心した入院環境の提供には「高齢者」に対する接し方をはじめ、認知機能が低下している方に対する配慮と支援のあり方を検討していくことが重要となります。入院生活がその方にとっての「不快」にならないよう、またその方にあった生活の場へ戻れるよう、関係スタッフと共に考えながら病院、地域を問わず繫がりを持つ体制を築いていくことが責務であると考えています。
■実践
院内では、認知症サポートケアチームとして認知症の方、また認知機能の低下がある方のピックアップを行い、病棟をラウンドし、その方の「困りごと」を抽出しながら、対応や支援の方法を病棟スタッフと共に検討しています。
もの忘れ外来では、在宅で生活を送っている方の困難さや対応に関するアドバイスを行います。また、地域における認知症対応ネットワーク等に参加し、医師をはじめ多職種と共に認知症者へのスムーズな支援を確立できるような体制作りにも参加しています。
■指導
年に数回、医療スタッフに対し、認知症高齢者さんに対する対応方法や倫理的配慮などについての研修を開催し、学びの機会を設けています。また、認知症に対する気づきを豆知識として、院内メールにて発信しています。
■相談
主に病棟内での対応や認知症診断、薬に関する事、外来でのもの忘れ相談です。
院内だけでなく、近隣施設から入所者さんの対応に関する相談にも対応しています。